暗記

参考書のフレーズ丸暗記

容量オーバーになるかも?

英語力をアップさせようと、参考書に記載されているフレーズを丸暗記しようとする方もいます。
日常会話や海外旅行の時など、よく使われるフレーズを集めた参考書を全て丸暗記しておけば、しっかり英会話も成立するだろうという考えがあるようです。
確かに海外旅行程度であれば数日間海外に滞在するだけなので、必要最低限のフレーズを確実に覚えておけば良いでしょう。
しかし今後は仕事で英語を活用しなければならないなど、将来ずっと役立つ英会話スキルを習得しようと考えているなら、参考書のフレーズを丸暗記するだけという勉強法はあまり効果的とは言えません。

会話のフレーズは数えきれない

参考書で紹介されている会話のフレーズは本当にごく一部の例に過ぎません。
実際に英会話をしてみるとわかりますが、参考書で紹介されている会話のフレーズが必ずしも実際に使われるとは限らないのです。
いざという時に違う会話のフレーズで話しかけられた場合はどのように回答したら良いのかわからずに混乱する可能性があります。

それならあらゆるフレーズの会話をしっかり頭に入れておけば良いと考える人もいますが、現実的には無理な話です。
仮に日常会話のフレーズが紹介されている参考書を数冊全て丸暗記したとしても、実際には英会話は成り立たないと考えられます。
それほど英会話のフレーズはたくさん存在していますし、人間の脳が記憶できる容量も限りがあるため限界に達すると覚えきれなくなるのです。

頭で組み立てることができない

会話のフレーズを全て丸暗記してもなかなか英会話が上達しないのは、本来の会話で行なう頭の中で文章を組み立てるという流れが成立しないからです。
例えば日本語の会話でも「昨日何をして過ごしていたの?」と聞かれた場合、まずは頭の中で昨日の出来事を思い出し、その内容を答えるものです。
英語でも同様に質問された内容に対して英語でどのように答えるべきなのかを頭の中で一旦整理して答えることになりますが、この流れを一瞬で行なう力を養わなければスムーズな英会話が成り立ちません。
参考書のフレーズを丸暗記しただけでは、いつまでもこの力が習得できないので英語力が一向にアップしないのです。

丸暗記するべきフレーズもある

ただし、参考書のフレーズを丸暗記する勉強法が全く無意味とは言い切れないのは、丸暗記しなければいけないフレーズも存在しているからです。
英語には頭の中で文章を組み立てようとしても難しいフレーズが存在しているため、これは丸暗記しておかなければいざという時に言葉に出てこなくなります。
参考書で紹介されているフレーズに関してはあくまでも参考として覚えておき、このような受け応えの仕方もあるという認識で勉強すると良いでしょう。